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2015年1月15日木曜日

お手軽赤道儀自作 2.本体( 赤経体)のデザイン

1.はじめに
モーターが回りそうということで、本体のポンチ絵を描きました。

できるだけナノトラッカーサイズで組み上げたいものですが、すでにモーターは購入済みで、これがすこぶるでかい。いろいろ考えた挙句、結局当て勘で寸法を決めました。

2.材料
アルミ板 100x60x5 2枚 (東急ハンズ)
リニアシャフト8mmx100mm(MONOTARO)
ステンレスシャフトカラー SSC0808 3個 (MONOTARO)
ベアリングホルダ(ベアリング付き) 2個 (オリジナルマインド)


3.設計
これが問題のポンチ絵
黄:ウォームギア
緑:ウォームホイール
灰:モーター

これだけ見てもよくわからないので、今ある部品を並べてみました。

イメージ湧いてきた、、、かな?先は長そうです。



2015年1月11日日曜日

お手軽赤道儀自作 1.モーターの動作確認

1.材料

赤道儀自作のためにはステッピングモーターが必要ということはわかりましたが、ステッピングモーターは電池をつなげればすぐ回る といったものではないらしいのです。

色々調べたところ

[マイコン]→[ドライバー]→[モーター]
とつなげなければいけならしいのです。

【マイコン】
しかしマイコンって古いなー今はパソコンって言うんだよ なんてつっこみしながら調べていたらマイクロコンピュータでもマイコンピューターでもなくマイクロコントローラーの事らしいです。
スイッチのようなトリガーに反応してドライバーに命令を送る装置 のようです。

どうやら最近はUSBにつなげてプログラムを送る(コピーみたいな感じ)だけで、命令通りに端子の電圧をオンオフしたり、信号を送ったり、逆にセンサーの値を読み取ったりということをしてくれる装置があるらしいです。
すごい!
早速買いました。


こんなやつです。穴の空いた黒い部品のところに端子があって、そこの電圧を上げたり下げたりすることで信号をやりとりするらしいです。つまり、この端子を別の何かと接続するわけですね。

接続にはこんなヒモを使います。半田付けとかいらないので、簡単!オーディオの接続みたいな感じです。

【ドライバ】
マイコンからの命令を受け取って、モータを動かす信号(パルス)を発生させる装置のようです。仕組みとかさっぱりわかりませんが、売ってるので、それをそのまま利用することにします。ストロベリーリナックスと秋月電子から似たようなものが出ているのですが、ちょっとだけ大きいけどちょっとだけ安い秋月電子の方にしました。


【モーター】
とにかく、ギアなしでカメラを回すのですから、結構トルクが必要かなと思い、できるだけトルク値の大きいものと思いました。ウォームギアの孔径が5mm(←ここがみそ)なのでモータの軸が5mmだと都合が良いです。
そんなわけで、なんだかわからないですが、買いました。


【その他】
電池ボックス(単3x4) x2個
みの虫クリップ付きリード線 10本
ハンダ
半田ごて

2.動作テスト

【接続】
接続方法は他の人のブログなどを参照させていただきました。
リンク貼って良いかわからないのでつけてませんが、おそらく検索するとすぐに出てきます。
ズバリ結論だけいうと下図です。
少し迷ったのはモーターのケーブル(4本もある!)の接続順です。
この方向で、上から赤、 青、緑、黒で接続すればOK。

電池はまさかの12V!感電しそうで恐ろしい。
ドライバの拡大図です。ジャンパーピンの設定がいるのですが、それは説明書に書いてあります。1−2、3−4をつなげて使いました。マイコンの電源をこのドライバから供給する設定です。電圧足りないんだけど動きました。

さて、肝心のマイコンとの接続ですが、左側に見えている黒っぽい部分にあるピンを使います。全部で10ピンありますが使うのは中央の6個3〜8だけです。
みの虫クリップで挟んで以下のようにつなげました。

ドライバ3番(GND)→Arduino GND端子
ドライバ4番(EXT-VDD)→Arduino 3.3V端子
ドライバ5番(SDO)→Arduino 12番端子
ドライバ6番(CK)→Arduino13番端子
ドライバ7番(SDI)→Arduino11番端子
ドライバ8番(#CS)→Arduino10番端子

写真の端子の部分からはみ出てるアイアンクローみたいなものはハンダです。うっかりこの端子に接続するためのケーブルを買わなかったのでみの虫クリップを挟むための部分を作りました。
を買っておけばよかったです(使えるのか?)。

どうやらマイコンとドライバ間は「SPI通信」という方式を使うらしいのですが、さっぱりです。
Arduino(マイコン)にはプログラムをする際にズルできるように、あらかじめ誰かが作ってくれたプログラム(ライブラリ)が付いています。
通信する端子の番号だけ決めればあとは気にしないでプログラム(スケッチと呼ぶらしい)を書けばOK らしいです。

【Arduino】
Arduinoの使用方法に関しては割愛しますが実に簡単です。
Arduino IDEなるソフト(無料)をダウンロードして、そのソフト上でプログラム(スケッチと呼ぶらしい。。。)を書いて、コンパイル→送信のボタンを押すとすぐにそのプログラムが実行されますarduino上でです。

【スケッチ】
使用したスケッチです。誰かのをパクったものです。

#include <SPI.h> //ライブラリ読み込み

//ピン番号設定
#define PIN_SDO 11
#define PIN_SDI 12
#define PIN_SCK 13
#define PIN_PORTC 10

//モーター回転速度設定
long speed = 100000;

void setup()  //初期設定
{
//ピンの入出力を決定
pinMode(PIN_SDO, OUTPUT);
pinMode(PIN_SDI, INPUT);
pinMode(PIN_SCK, OUTPUT);
pinMode(PIN_PORTC, OUTPUT);


delay(2000); //よくわからないけどちょっと待ってみる

digitalWrite(PIN_PORTC,HIGH); //ドライバを命令を受け付けない状態にする

//SPI通信の初期設定
SPI.begin();
SPI.setDataMode(SPI_MODE3);
SPI.setBitOrder(MSBFIRST);

}


void L6470_run(long speed){ //ドライバに命令を送るサブルーチン
  unsigned short dir;
  unsigned long spd;
  unsigned char spd_h;
  unsigned char spd_m;
  unsigned char spd_l;

//マイナス値を入力したら回転方向を 反転する
  if (speed<0){
    dir=0x50;
    spd=-1*speed;
  }
  else{
    dir=0x51;
    spd=speed;
  }
  
//回転速度の設定をするための命令を作る
  spd_h=(unsigned char)((0x0F0000 & spd)>>16);
  spd_m=(unsigned char)((0x000FF00 & spd)>>8);
  spd_l=(unsigned char)(0x000FF & spd);
  
//ドライバに命令を送る
  L6470_write(dir);
  L6470_write(spd_h);
  L6470_write(spd_m);
  L6470_write(spd_l);
 }

  
 void L6470_write(unsigned char command){// ドライバに命令を送るサブルーチン
digitalWrite(PIN_PORTC,LOW);  //ドライバが命令を受け取れる状態にする
SPI.transfer(command);  命令を送る
digitalWrite(PIN_PORTC,HIGH); //ドライバが命令を受け取れない状態にする
  }
  
void loop(){   //本文
L6470_run(speed);
delay(3000);

}


3.結果
これで回りました。speedの値を変えることで速度も変わりました。
低速の時にどのくらいの精度が出ているのかわからないので不安ですが、、、、
俄然やる気出てきました。

以上

2015年1月1日木曜日

お手軽赤道儀自作 0.能書き

1.はじめに

私の愛機ナノ・トラッカーが壊れてしまいました。

正確には壊してしまいました。

Contax Sonnar 180mm f2.8に三脚座を取り付けられたのが嬉しくて、総重量4キロ近くになる装備を乗せたのが原因です。

新たな赤道儀を買おうと心に決めたのですが、いろいろ探しているとスカイメモの新型が出そうだというではありませんか。

大きさ的にもかなり気になる製品です。できればこちらが発売されてから選定したい。しかし、もっと簡単な装置も欲しい。
もう一つナノトラッカー買うかとか考えていると、ポータブル赤道儀を自作している人がいるではありませんか。それも結構たくさん。。。。

壊れたナノトラッカーの部品を使って赤道儀が組めないだろうか。

このプロジェクトはただのおっさんでもポータブル赤道儀が作れるか試してみることを目的としています。

2. 設計コンセプト
【ユーザーニーズ】
ナノトラッカーと同レベルで十分です。
すなわち、300mm(フルサイズ版換算600mm) で1分間追尾して、私が気にならない程度の追尾性能。
少し耐久性が上がると嬉しい。

【駆動方式】
赤道儀は基本的に
・ウォームギア式
・タンジェントスクリュー方式

と呼ばれるものに大別されるようです。

タンジェントスクリュー式の方が、丈夫に作れるみたいなのですが、連続撮影ができないのが問題です。
寝る前に仕掛けて、朝まで撮り続ける→コンポジット という手順で撮影していますので、ウォームギア式に決定です。

ナノトラッカーもウォームギア方式でした。
ナノトラッカーが壊れたのは、プラスチック製のギアが、過重に負けてしまったからでした。
上の画像でわかるようにたくさんのギアが使われています。

ただのおっさんにこの数のギアを調達もしくは自作して、精度よく組み立てるなんてのは到底無理と思いました。
できればウォームギア1段だけで出来ないでしょうか。



赤道儀は
約24時間で360度
1時間で15度
1分で0.25度
というゆっくりスピードで動きます。

ウォームギアを使って可能な減速は 1/歯数でナノトラッカーのウォームギアは歯数50なので、1/50に減速できるというわけです。

すなわち1分間に12.5度の速度で回転するモーターを作れれば良いわけです。

【ステッピングモーター】
赤道儀にはステッピングモーターと呼ばれる、モータが使われているらしいことがわかりました。ミニ4駆のモーターとは違うらしいのです。どうりでゆっくり動くと思いました。

どうやらコンピューター制御のようなのですが、例えば、1回信号が送られると
(360/ステップ数)度 の角度だけ正確に回転するというものらしいです。

たとえばステップ数400で計算してみると、
1ステップ=360/400=0.9度

となります。
上の数字で計算すると
1分間あたり12.5/0.9=13.111111ステップ動けば良いことになります。

さらに1ステップを細かく分割するマイクロスステップなる技術もあるようなのですが、難しいのでとりあえず無視します。

【精度予測】
マイクロステップがなんだかよくわからないので、それを使わないとして考えると、1ステップは大体4秒ちょっとです。4秒間は時計の針のように動かないので、まず、これくらいの誤差が生じます。

ウォームギアの偏心による誤差というのが起きるようです。
ギアの歯の位置によって速度が変わるということでしょうか。
今回の設計ですと歯一つ分動くのに1440分/50 分=約25分かかります。
25分の周期で速度が変わるということです。
撮影は大体1分ですから、相当組み付けに問題がなければ気にならないのではないだろうか。。。。

なんかいけそうな気がしてきました。

3.まとめ
・ポータブル赤道儀を作ります
・精度はナノトラッカーと同レベル
・ナノトラッカーのウォームギアとウォームホイールを利用したシンプルな設計

以上



2014年5月27日火曜日

望遠鏡自作


【背景】
カメラの限界!の一つとして天体撮影をやっていますが、天体関係のサイトを見ていると
「眼視(望遠鏡で直接見ること)で見る⚪︎⚪︎は感動!」
などと書いてあるのを見かけます。

肉眼ではガスの色などは判別できないし、写真で見るよりずっと不鮮明らしいのですが、何が良いのだろう。と興味が出てきました。
そこで

望遠鏡を買おう!

と思ったのですが、色々と調べていると、望遠鏡というものは

主鏡(対物レンズ)とアイピース(接眼レンズ)でできているということがわかりました(あたりまえ)

また、望遠鏡の倍率は
(主鏡の焦点距離)/(アイピースの焦点距離)

で出せるらしいということもわかりました。

つまり、アイピースさえ選べばカメラのレンズでもいけそうです。
でも買うとなると結構高い。。。

となればDIYです。

【要求仕様】
とりあえず土星が見てみたいなと思っていたら、どうやら35倍程度から見えてくるようです。300mmの望遠レンズなら8mmのアイピースです。いろいろこだわらなければ安価に手に入りそうです。
私はオリンパスの3/4およびマイクロ3/4をメインに使っているので、それらのマウントに付くようなアイピースアダプタを作れば、いろいろ応用が効いて良いかと思いました。
のちのちアイピースを取り替えて使ったりもしたいので、交換、長さなどの調整が可能な設計にすることにしました。
アイピースも径が何種類かあるのですが、一番太いアメリカンサイズというのに合わせておけばアダプター作製で他のサイズのものも使えます。
当然加工が簡単という条件が入ります。


【材料】
接眼レンズ:Vixen NPL 8mm だいたい3000円。
主鏡:オリンパス Zuiko 300mm f4.5  カビカビジャンクで1800円。カビ抜き作業はまた書きます。




その他:
Oリング(JIS P-28, P-25それぞれ3本ずつ) 500円程度。
OM-3/4マウントアダプター 持っていたので0円。
3/4レンズのリアキャップ 持っていたので0円。
マイクロ3/4レンズのリアキャップ 同上

 Oリングが高いな。。。。



【手順

1. レンズキャップに穴を開けます。
アメリカンサイズの直径は31.7らしいので大体32mmを目指します。
旋盤があれば一発ですが、ないので丸く切れるカッターを使いました。
何度も何度も回して切ります。
1時間くらいかかりました。

ドリルがあれば一発ですが、32mmのビットはそれなりに高価です。
私は持ってないのでカッターです。

この穴にアイピースの細い部分を通して、レンズを覗こうという魂胆です。
中心軸は気にしません。
お気軽がモットー。
根気が続かなくなったらドリル+ヤスリも良さそう。

2.Oリングをスペーサーにして距離を合わせます。
事前にアイピースで覗いて大体の距離(レンズの一番後ろと接眼レンズがどれくらいの距離の時に星が見えるか)を調べました。
マイクロフォーサーズ用のキャップの場合はスペーサーいらず、レンズキャップの面にアイピースの太いところがぶつかるくらいのところがちょうど良いです。
フォーサーズ用のキャップはキャップ面から15mm位がギリギリ。
ということでアイピースの鏡筒に直径3.5mmのOリングを4本噛ませます。引っ張られるので少し細くなりますもんね。

細いリング(P25)は抜け止にレンズキャップを挟むようにします。
3.出来上がりの図。
組み付けは大変簡単です。見えてませんがキャップの内側にもOリングが入ってます。
見えてませんがリングの内側にはアイピースの鏡筒がありますよ。
マイクロフォーサーズ用に切り替える時もスポンと引っ張るだけ。
お手軽。

あまりに薄いレンズキャップを使うとOリングが邪魔でレンズに取り付けられなくなります。
フォーサーズ用の純正キャップ(上図)だとちょうど締め付けられるくらいの距離です。

本当はもっとアイピースが遠い方(写真で言うと上の方)に配置したほうが近くも見えて良いのですが、これ以上はアイピースの長さが足りません。

塩ビの水道管を利用して延長加工している方もいらっしゃるようですが、お気軽がモットーです。

4. Zuiko 300mmにつけて見たところ。でかい、、、けど望遠鏡としてはまずまずでしょうか。

5.早速月でも見て見ましょう。あ。みえた。
6.アイピースにiPhoneを押し付けて撮った写真です。光軸が合わないのか色収差がでます。
肉眼でははるかにはっきり見えます。これが眼視の感動か!!
すごいぞ!クレーター!

明るい。

7.念願の土星も見えました!
が流石にiPhoneのカメラでは映らなかったので、上の写真は同じレンズの直焦点撮影で撮ったものです。鬼拡大してあります。
ちーーーーさいですけど上の写真よりはっきりと見える気がしました。いや。同じはずですが。。。
輪と星の隙間も見えますよ。

木星のシマは。。。。たぶんみえてません。衛星はきっちり見えましたが3個だけでした。
火星は。。。。ただのデカ目の点です。



【考察】

絞りがついてるところがポイント高いです。望遠鏡にはない特長。

しかししめて5300円。。。。

コルキットが買えたな。。。。



撮影場所:我が家(静岡県A海市)
撮影日:2014.5.17


>2014.12.12追記
アイピースをNPL6mm に替えると、木星の模様もなんとなーく見えました!
2本線が見えたと思います。