私の愛機ナノ・トラッカーが壊れてしまいました。
正確には壊してしまいました。
Contax Sonnar 180mm f2.8に三脚座を取り付けられたのが嬉しくて、総重量4キロ近くになる装備を乗せたのが原因です。
新たな赤道儀を買おうと心に決めたのですが、いろいろ探しているとスカイメモの新型が出そうだというではありませんか。
大きさ的にもかなり気になる製品です。できればこちらが発売されてから選定したい。しかし、もっと簡単な装置も欲しい。
もう一つナノトラッカー買うかとか考えていると、ポータブル赤道儀を自作している人がいるではありませんか。それも結構たくさん。。。。
壊れたナノトラッカーの部品を使って赤道儀が組めないだろうか。
このプロジェクトはただのおっさんでもポータブル赤道儀が作れるか試してみることを目的としています。
2. 設計コンセプト
【ユーザーニーズ】
ナノトラッカーと同レベルで十分です。
すなわち、300mm(フルサイズ版換算600mm) で1分間追尾して、私が気にならない程度の追尾性能。
少し耐久性が上がると嬉しい。
【駆動方式】
赤道儀は基本的に
・ウォームギア式
・タンジェントスクリュー方式
と呼ばれるものに大別されるようです。
タンジェントスクリュー式の方が、丈夫に作れるみたいなのですが、連続撮影ができないのが問題です。
寝る前に仕掛けて、朝まで撮り続ける→コンポジット という手順で撮影していますので、ウォームギア式に決定です。
ナノトラッカーもウォームギア方式でした。
ナノトラッカーが壊れたのは、プラスチック製のギアが、過重に負けてしまったからでした。
上の画像でわかるようにたくさんのギアが使われています。
ただのおっさんにこの数のギアを調達もしくは自作して、精度よく組み立てるなんてのは到底無理と思いました。
できればウォームギア1段だけで出来ないでしょうか。
赤道儀は
約24時間で360度
1時間で15度
1分で0.25度
というゆっくりスピードで動きます。
ウォームギアを使って可能な減速は 1/歯数でナノトラッカーのウォームギアは歯数50なので、1/50に減速できるというわけです。
すなわち1分間に12.5度の速度で回転するモーターを作れれば良いわけです。
【ステッピングモーター】
赤道儀にはステッピングモーターと呼ばれる、モータが使われているらしいことがわかりました。ミニ4駆のモーターとは違うらしいのです。どうりでゆっくり動くと思いました。
どうやらコンピューター制御のようなのですが、例えば、1回信号が送られると
(360/ステップ数)度 の角度だけ正確に回転するというものらしいです。
たとえばステップ数400で計算してみると、
1ステップ=360/400=0.9度
となります。
上の数字で計算すると
1分間あたり12.5/0.9=13.111111ステップ動けば良いことになります。
さらに1ステップを細かく分割するマイクロスステップなる技術もあるようなのですが、難しいのでとりあえず無視します。
【精度予測】
マイクロステップがなんだかよくわからないので、それを使わないとして考えると、1ステップは大体4秒ちょっとです。4秒間は時計の針のように動かないので、まず、これくらいの誤差が生じます。
ウォームギアの偏心による誤差というのが起きるようです。
ギアの歯の位置によって速度が変わるということでしょうか。
今回の設計ですと歯一つ分動くのに1440分/50 分=約25分かかります。
25分の周期で速度が変わるということです。
撮影は大体1分ですから、相当組み付けに問題がなければ気にならないのではないだろうか。。。。
なんかいけそうな気がしてきました。
3.まとめ
・ポータブル赤道儀を作ります
・精度はナノトラッカーと同レベル
・ナノトラッカーのウォームギアとウォームホイールを利用したシンプルな設計
以上
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