2018年11月16日金曜日

10000円で作る!簡単ポータブル赤道議~スケッチから試写へ~




前記事はこちら

スケッチ


モーター回転数は計算値ではなく、実際に動かしながら調整しました。

#include <SPI.h> //ライブラリ読み込み

//ピン番号設定 これは動かせない
#define PIN_SDO 11
#define PIN_SDI 12
#define PIN_SCK 13
#define PIN_PORTC 10



//モーター回転速度設定
float speed = -15.9;
float speed2 = 0;
float speed3 = 0;
float speed4 = 0;


void setup()//初期設定
{
//ピンの入出力を決定
pinMode(PIN_SDO, OUTPUT);
pinMode(PIN_SDI, INPUT);
pinMode(PIN_SCK, OUTPUT);
pinMode(PIN_PORTC, OUTPUT);

pinMode(A1, INPUT_PULLUP);
pinMode(A2, OUTPUT);
pinMode(A3, INPUT_PULLUP);
pinMode(2, INPUT_PULLUP);
pinMode(3, OUTPUT);
pinMode(4, INPUT_PULLUP);


digitalWrite(A2,LOW);
digitalWrite(3,LOW);

delay(2000); //よくわからないけどちょっと待ってみる

digitalWrite(PIN_PORTC,HIGH);//ドライバを命令を受け付けない状態にする

//SPI通信の初期設定
SPI.begin();
SPI.setDataMode(SPI_MODE3);
SPI.setBitOrder(MSBFIRST);

}


void L6470_run(long speed){//ドライバに命令を送るサブルーチン
  unsigned short dir;
  unsigned long spd;
  unsigned char spd_h;
  unsigned char spd_m;
  unsigned char spd_l;

//マイナス値を入力したら回転方向を 反転する
  if (speed<0){
    dir=0x50;
    spd=-1*speed;
  }
  else{
    dir=0x51;
    spd=speed;
  }

//回転速度の設定をするための命令を作る
  spd_h=(unsigned char)((0x0F0000 & spd)>>16);
  spd_m=(unsigned char)((0x000FF00 & spd)>>8);
  spd_l=(unsigned char)(0x000FF & spd);

//ドライバに命令を送る
  L6470_write(dir);
  L6470_write(spd_h);
  L6470_write(spd_m);
  L6470_write(spd_l);
 }


 void L6470_write(unsigned char command){// ドライバに命令を送るサブルーチン
digitalWrite(PIN_PORTC,LOW);  //ドライバが命令を受け取れる状態にする
SPI.transfer(command);  //命令を送る
digitalWrite(PIN_PORTC,HIGH); //ドライバが命令を受け取れない状態にする
  }

void loop(){   //本文


if(digitalRead(4)==LOW){//スイッチ2 早送り
  if(digitalRead(A1)==LOW){
    speed3=speed*300;//スイッチ1がオンのときは300倍速
  } else  {
    speed3=speed*100;
  }
  L6470_run(speed3);
} else if(digitalRead(2)==LOW){//スイッチ2 巻き戻し
  if(digitalRead(A1)==LOW){
    speed4=speed*-300;//スイッチ1がオンのときは300倍速
  }   else{
   
 
    speed4=speed*-100;
  }


  L6470_run(speed4);
}else if(digitalRead(A3)==LOW){//通常

L6470_run(speed);

}else if(digitalRead(A1)==LOW){//スイッチ1がオンの時(A1に導通して
                                                //いるとき)高速回転モード

  speed2=speed*100;
L6470_run(speed2);
}



delay(300);

}


試写


さてお待ちかねの試写です!
セッティングしたところ

よく見えませんが、トラベル用のしょぼい三脚ですが本体が軽いからか以外に安定しています。

コントローラーが有線なのは邪魔

電池ボックスがでかすぎてもっと邪魔、、、


極軸望遠鏡とか極軸孔とかはつけていないので、デジカメを使うことにします。
カーチス法というらしい。アメリカ野郎、。。。


モーターを高速回転モードにします。(早送り、巻き戻し、高速回転のどれでもOK)

北極星にカメラを向けます。

5-6秒撮影するとこの写真。


カメラの液晶上で上の赤丸のあたりが極軸が向いている方向です。

なので、液晶上のこのあたりに北極星が入るように赤道儀の向きを変えます。

同じように撮影して北極星が動かなくなったら準備万端


というわけでオリオン大星雲に向けてさっそく撮影!
まずは30秒で。
OM-D E-M5 M.ZUIKO12-100
F4.0 30秒



む?
上の写真の拡大図


むー。。。かなり流れちゃいますね。
カメラの液晶を拡大表示してみてみると、早くなったり遅くなったり動いているのがわかります。
やっぱりモーターとギアの精度が悪いようですね。。。。がっかり。

しかし10000円を無駄にしたなんて知れたらどんな目に合うか!?

ダメもとで電源につないで2日間高速回転しっぱなしにさせてみたところ。。


キター!
OLYMPUS OM-D E-M1 mk2 M.ZUIKO12-100
F4.0 ISO400 60秒
拡大したのがこちら。

ちょっと画質落としてしまいましたが、よく追尾できています。


考察



ギアードモータを使った簡易赤道儀ですが思いのほか精度よくできました。
奇跡の極軸合わせが必要ではありますが、星景撮影には十分使えそうな精度です。

使ったモーターはギア後のトルクが4N/mのものです。
軸からカメラまでの距離10㎝とすると大体4kgまで載せられる計算になります。

おそらくモーターのトルクよりも軸、カプラー、ブラケットの強度が足りなくなりますが、1㎏程度のミラーレス機なら十分実用になりそうですね。
追尾精度という点ではナノトラッカーと同レベルな印象。安物モーターもすごい!

お値段材料費で1万円。
工賃も含めると売るなら15000円くらいほしいけどそこまで出すとナノトラッカーが見えてきます。

電池三本で動いてもっと小さいナノトラッカーはやっぱりすごいです。


10000円で作る!簡単ポータブル赤道議(Nema 17 レビュー)

ポータブル赤道儀を作りたい!


こんにちは。
仕事でステッピングモーターを少しいじる機会がありましてAmazonで見てたらなんだかとても安い!

なんだか工作がしたくなったので以前トライしてそして押し入れに眠らせてしまったポータブル赤道儀のことは忘れて、もう一つ作りたくなってきました!




予算


最近高齢結婚をしたので懐事情が厳しいです。こっそり遊べて何とかできそうな予算として

1万円

準備しました。





コンセプト


  • 持ち運べる
  • 電池で動く
  • カメラ用三脚に乗る
  • 虎の子のED D.ZUIKO 12-100mm F4.0が乗る
  • 1分間位追尾できる
  • 金属加工を(なるべく)しない!


少し盛りすぎかと思いましたが頑張ってみます!



結論


OLYMPUS E-M1 mk2
D.ZUIKO 12-100 F4.0(100mm)
F4.0 60秒
ISO400 
ねむい画像ですが大都会(?)熱海の中心地(?)のベランダでの撮影なのでこんなものかと。
これを撮った赤道儀がこちら


アングルプレートは試しにつけてみただけです。
結構(本体は)小さくできました。いかがでしょうか。

今までありそうでなかったステッピングモーター直付けポタ赤でどこまで精度が出るのか!?


材料



1.モーター

遊びがあってもいいけどトルクの大きいもの。そのうえ低速
ということでギアードステッピングモーター一択
(本当は普通のステッピングモーターでも一度試して爆死しました)

5200円
(アマゾンのサイトに飛びます)

Nema 17のコントロールには少し苦労しましたが、そのあたりは飛ばします。


こいつを固定するブラケットも必要ですね。

700円
結構高い。。。。

忘れちゃいけないカプラー

(アマゾンのサイトへ飛びます)
872円

8mm-5㎜のものです。
8mmはモーター軸が8mmだから。5㎜なのは、、、後述します。
結構高い、、、、


2.マイコン


(アマゾンのサイトに飛びます)
730円

定番のarduino互換機
今回はできるだけ小さくしたいし液晶とか要らないのでnanoにしましたよ。
安い。。。。


3.ドライバー

L6470使用 ステッピングモータードライブキット

1800円
いろいろ迷いましたが今回は小型化を狙って奮発!
秋月電子のL6470 こちらもど定番。
むむ、予算が厳しくなってまいりました。

4.スイッチ

6Pトグルスイッチ
90円
2回路にすることなかった、、、、LEDを光らせたかったんや、、、


早送り、巻き戻しはこちら
3Pトグルスイッチ 中点付 両側モーメンタリー
100円
高級品


5.電源


電池ボックス210円

2.1mm標準DCプラグ 60円

2.1mm標準DCジャック パネル取付用 60円

12V以上出れば何でもOKです。本当はモバイルバッテリー使いたいけれどそれだけで1万円超えるので今回は我慢。


6.ケース

悩みましたが、コントローラー兼持ち運び用ケースとなるようにしてみたくなり、、、、


DAISOで買った透明な(スチレンの)ケース
100円

しめて9922円なり!

+リード線とW1/4の鉄のネジが1本。これはプライスレスで。。。。


ぎりぎりでした。ちょっとしたネジとか、加工器具とかは持っているものを使ってしまったのですが、これらはなくても作れるのでお許しください、、、


番外編


こんなやつ(アマゾンのサイトに飛びます)があるとなお便利です。
1300円

工作



1.本体

これはもう、見たらすぐわかりますので端折ります。
モーターとブラケットをつなぎます。ネジは付属していたやつを使っています。

ここではケーブルを切断してデュポン端子(?)に変えています

上図の左側。ブラケットの下面にW1/4のねじを切りました。

金属加工が入ってしまった、、、




このようにカプラー端面にもW1/4のねじを切りました。

軸が偏心しそうでびくびく、、、、

ここに頭の部分を切ったW1/4ネジを差し込めば雲台が取り付けられます。

2.コントローラー
さて肝心のコントローラーです。
基本的なつくりは前記事参照です。
前回もはまったのですが要注意事項を一つ

  • SPI通信に使うArduino側のピンは固定(他の番号にするとなんだか簡単にはうまく動かない)


ということで変に工夫しないほうがよさそうです。
もちょっと並べてもらえると嬉しいのだが、、、、

その他の電子工作も端折ります。
Aruduino→ドライバー→モーターのつなぎ方は以前の投稿をご参照ください。
ドライバ3番(GND)→電源GND
ドライバ4番(EXT-VDD)→電源+12V
ドライバ5番(SDO)→Arduino 12番端子
ドライバ6番(CK)→Arduino13番端子
ドライバ7番(SDI)→Arduino11番端子
ドライバ8番(#CS)→Arduino10番端子

回路図はこちら
こう見ると簡単ですね。
どう見ても簡単ですが。。。。
Arduino(実際は互換機)とドライバー、スイッチ、電源類はリード線を直接はんだ付けしています。

3.実装
完成図がこちら。なんだかごちゃごちゃしていますが、、、、

本体がケースに収まっています。

ケース下側には穴をあけてあって、W1/4ネジで固定できるようにしています。




上からみた図

高ナットをつかって箱に固定しました。

本体を固定する穴が中央に見えていますが、、、

スチロールのケースは弱くてすぐ割れる、、、、

横から見た図
電源の端子はケースに固定しました。
穴をあけてナットで挟むだけ。
モーターのケーブルが下(左側)から飛び出ています。



電池ボックス
単3 8本入り





モーターとドライバーをつなぐケーブル

分けておくと持ち運びに便利かもしれないし

暗闇で差し込むのが大変かもしれない。
相変わらず汚い工作が見える角度から
自分の能力を過信(?!)して狭いところに入れようとしすぎました。



まとめ



技術・家庭科 レベルの工作で赤道儀の本体ができました。
肝心のスケッチと使用方法は収まりきらなかったので別投稿にさせていただきます。