2019年3月31日日曜日

INON UCL-165, UCL-67 撮影倍率の検証

水中マクロコンバージョンレンズ



水中で小さなものを撮影する場合には地上のようにマクロレンズを付けるだけ、というわけにはいかないようです。
水中と空中だと屈折率が異なるので、最短焦点距離が延びてしまうためです。

そこで、ハウジングのレンズポートの先端にマクロコンバージョンレンズを付けることで、焦点距離を短くするんですが、どのレンズを付けたらどれくらい大きく撮れるのかはマスターレンズ(カメラについているレンズ)の焦点距離とマクロコンバージョンレンズの組み合わせで変わるのでわかりにくいですね。

というわけで調べてみました。
私の機材の組み合わせのみでの調査ですが何かの参考になれば幸いです。


使用する機材


カメラ:OM-D E-M5
ハウジング:PT-EP08
レンズポート:PPO-EP03
レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 12-50mm F3.5-6.3(50mm)

比較するマクロコンバージョンレンズ



順に

INON UCL-67INON UCL-165OLYMPUS PTMC-01HAKUBA MC CLOSE-UP No.4


です。HAKUBAのクローズアップレンズはフィルター代わりにつけています。
水中ではほとんど効果がない、、、はず。

検証方法



我が家の洗面台に水をためて最短距離で定規を撮影してみました。


結果



(1)マクロコンバージョンレンズなし

洗面台の水深が足りませんでした。
空中から撮影して
撮影範囲は83mm以上


(2)UCL-165

ハウジングの全長(?)はだいたい18.5㎝ 撮影範囲は36.5mm

(3)UCL-165+PTMC-01

ハウジング全長は20.5㎝くらい 撮影範囲は30.5mm


(4)UCL-165+PTMC-01+クローズアップNo.4

全長21.5 cm 撮影範囲は29mm 予想に反して倍率が少し上がりました。

(5)UCL-65

全長20.5cm 撮影範囲は21mm
これはNauticam CMC-1の公表値と一致していますね。


(6)UCL-165+PTMC-01+UCL-67

手持ちのレンズで究極の組み合わせです。
地上では前が重すぎて自立できない、、、、
全長は230mm  撮影範囲は18mm

(番外編1)UCL-67のフォーカス範囲

左:最短(21mm)
右:最遠(22.5mm)
倍率のみの検証ですが、合う範囲狭そうです。。。。。

(番外編2)M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro

このレンズの最短撮影距離はハウジングの内側にあるので、レンズポート(ハウジング)の先端まで寄れます。
ただしその場合は自分の陰で暗くなってしまいほぼ撮影できませんのでこれくらいが限界、、、、撮影範囲38mm


結論



下表が撮影倍率(撮影範囲)のまとめです。

UCL-165
UCL165+PTMC-01
UCL-67
UCL165+PTMC-01
+UCL-67
36.5mm 
30.5mm21mm18mm

レンズを重ねれば当然フォーカスの合う距離(WD)が短くなってきます。
砂の舞いやすい地形だったり、地面に近い場所にいる生物をあおって撮るなど近いことの利点もありますが、やはりある程度WDの距離を稼げたほうが使用しやすいですよね。

そう考えると1割程度の倍率アップを目指してレンズを重ねるよりはUCL-67単独で使うほうが使いやすそうだな、、、という印象を受けました。

あとは撮影したいもの次第ですかね。

12-50のズームギアを自作すれば撮影倍率は自在に決められそう。。。。